10年以上前から大学病院で抜いたほうが良いよと勧められていたものの、面倒で放置していた親知らずを抜いた時の記録(6/7)
診察室に入ると親知らずを抜いているであろう女性がいた
ゴリゴリと何かを削っている音が響いていた
奥の診察台に通され、先生から術前の説明を受ける
抜歯に伴い、口角が切れたりしびれが出たり、上顎洞との交通があるかもしれないetc
「調子はどうですか?」と尋ねられた
「絶好調です」と答えたが、実は3日前にソバを食べた際に親知らずのポケットに食べカスが入ったらしく腫れていたのだ
手持ちの抗生物質が切れていたので、イソジンでうがいをしまくって落ち着かせていた
それでもまだプクッと腫れていたが、先生は抜歯の準備に入り一安心
麻酔を右上下数カ所歯茎に打つ
チクっと痛むがすぐに効いてきて感覚が無くなった
「痛かったら手を上げてくださいね」
その言葉と共に親知らず抜歯が始まった
「まずは上から抜きますね」
上の親知らずはまっすぐ生えているためペンチのようなもので挟んで左右に動かしながら抜くようだ
ミシミシと聞こえる
だが引っ張ってもなかなか抜けない
「丈夫ですね」と先生が笑う
10分程左右に動かしたり引っ張ったりしてボキッという音と共に抜けた
このボキッって音はなかなか忘れられない
「はい上の歯が抜けましたよ」
すぐに見せてくれたが、なるほど立派な歯だった
抜いた瞬間、歯の根本あたりから鼻の方に水が流れた感じがした事を報告
交通すると違和感があるようだ
すぐに縫合はせずガーゼを抜いた部分に詰めて、問題の下の歯へ
「次に下の歯を抜きますね」
冷たい何かが流れる、歯茎を大きく切開しているのがわかる
ここまで痛み無し
「ちょっと冷たい水が流れますよ」
キュインキュイン、ゴリゴリと音が聞こえるこのあたりから何をしているのかわからないが、歯槽骨を削っているのか?
「歯を割っていきますね」
キュインキュインという音がするそして機材を変えてゴリゴリゴリ
この繰り返しで、歯を分割して抜くようだ
しばらくして歯冠が分割されて出てきた
「あともう少しですよ」
ここからが長く感じたゴリゴリと鈍く削るを繰り返す
徐々に痛みが出てきた
「もう少しで抜けますからね」
口を開けてるのに疲れてきた痛みが耐えられず右手を上げる
麻酔追加
さらにギュインギュイン、そしてキュルキュル
「もう少しですよ」
ギュインギュインとキュルキュルをひたすら繰り返す
下の歯を抜き出して1時間位経っただろうか
鈍く痛むのと口を開けている疲れでちょっと朦朧としていた時だ
「抜けましたよ!」
4分割になっていた親知らずを見せてくれた
根もそのまましっかり抜けていた
「あぁ〜あぃぁほーぉぁぃぁひた」モゴモゴした発音で答える
ボケットになっていた歯間を消毒し、上下を縫合
「はい、終了です」
こうしてついに親知らずが抜けたのだった
ガーゼを噛み止血しながら先生にモゴモゴお礼を伝え、涙目で診察室を後にした
待合室の時計は3:50になる頃だった
会計を済ませタクシーで帰宅
途中で薬局により処方箋をもらいその場で痛み止めを飲んだ
麻酔が切れるまでに間に合わず30分震えるほどの痛みと戦ったが、何はともあれ親知らずは抜けたのだ